登記・供託オンライン申請システムの「申請用総合ソフト」を使って会社の登記申請の準備をする際に、申請書類や添付書類に電子署名をつけるところで何度やっても上のようなエラーがでて先に進めなかった。エラーメッセージにはこう書いてある:
ICカードリーダの初期化に失敗しました。 ICカードがICカードリーダに差し込まれているか確認してください。
カードリーダの動作は公的個人認証サービスの利用者クライアントソフトで確認する事ができるけど、これだと問題なく動作していた。
このエラーは前のエントリで言及した「使用する IC カードライブラリ」が設定されていなくてもでるんだけど、なぜかぼくの環境だとこの部分を設定してもこの設定が保存されないような動きになっていた。下の画面のように、IC カードライブラリを選択しても背景がグレーのままになっていて、もう一度この画面を開くとまた未選択の状態にもどってしまう。
それでも、ここでライブラリを選択して、急いで電子署名の操作をするとなんと申請書類には署名ができた。
しかしこれだけでは不十分で、添付する PDF ファイルも署名しなくてはいけない。このために、登記・供託オンラインでは PDF 署名をする Adobe Acrobat のプラグインを提供している。ただしこれは無料の Acrobat Reader ではなく、高価な Acrobat がないと動作しない。というわけで、Adobe のサイトから Acrobat の月々 1,580 円のサブスクリプションを購入し、早速試してみた。その結果、下のようなエラーが出てダメでした:
サブスクリプションは無料期間中に解約したのでお金は掛からなかった。
で、なんとか方法はないかいろいろいじっていると、なんと申請用総合ソフトにも PDF を署名する機能があったので試してみた。そしたらまた上と同じ IC カードリーダのエラーが出て、しかも今回はどんなに急いで操作しても、このエラーに打ち勝つことはできなかった。
それでいろいろ考えた結果、もしかして署名するファイルがネットワークドライブに置かれているのが原因でないかと思い立ち、PDF を Windows のローカルドライブにコピーしてみたらなんとスムーズに署名ができた。下の画面はその結果:
そもそもなぜ PDF がネットワークドライブに置いてあったかというと、この Windows は Mac 上の Parallels で動いており、Mac で作ったファイルは Windows からみるとネットワーク上にあるように見えるのだ。
というわけなので、仮想環境で登記申請する人は、必要なファイルを Windows のローカルドライブにコピーしてからやってみるといいと思います。
#法人登記